(吉野画伯 提供)
4.遺留分を算定するための財産の価額
遺留分を算定するための財産の価額は、被相続人が相続開始のときにおいて有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額とされている(民1043)。その財産の評価については、条件付きの権利または存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って、その価額を定めることになります。その他の財産は、特別な規定がないため、客観的価値(取引価格)で評価しますが、当事者が合意すれば、相続税評価額を使用できますが、合意できなければ、不動産鑑定士による鑑定価格によります。
具体的な計算式として示すと
(被相続人が相続開始時の時において有していた財産の価額)+(被相続人が贈与した財産の価額)―(被相続人の債務の全額)=遺留分算定の基礎財産