長い年月をかけて育んできた会社をどのような形で未来に遺すのか?
経営者が引退に際して必ず直面する最大の課題が「事業承継」です。
その事業承継にはいくつか解決しなければならない課題がありますが、もっとも悩ましいのは、会社を譲り受けた側が納めなければならない「非上場株式の相続税・贈与税」の問題ではないでしょうか。
実は現在、中小企業の事業承継を国として後押しすることを目的に、事業承継時にかかる税金を実質無料にできる税制が期間限定で施行されています。
それが「特例事業承継税制」です。
ところが、またとないチャンスであるにもかかわらず、制度のわかりにくさなどからあまり普及していない実態があります。
そこでこのたび私・粕谷幸男が、予備知識がまったく無い方でもすっきり理解し、実践できるよう、本税制についてわかりやすくまとめた本を著しました。
顧問税理士との付き合い方や事業承継を機に会社を強くする方法にも言及しましたので、本書を通じて「成功する事業承継」の概略がつかめると思います。
どうぞ以下よりダウンロードしてお読みください。
目次
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プロローグ会社を未来に残すため、今、大変有利な税制があることをご存知ですか?
会社を引き継ぐ2つの選択肢
後継者にかかる贈与税・相続税を実質ゼロにする制度
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Part1中小企業のための制度「特例事業承継税制」とは何か
奥さまと育てた紳士服会社を未来へ託した創業経営者
特例事業承継税制がつないだバトン
目的自体が異なる「事業承継」と「M&A」の違い
選択肢で異なるリスクとメリット
後悔しないためには、違いを理解することが重要
今の内に進めておくべき、特例事業承継税制の手続きと注意点
少しでも可能性があれば、必ず2年以内に申請を!
制度の適用開始後も、定期的な手続きが必要
節税シミュレーション
特例事業承継税制が普及しない理由とその解決策
制度の普及を阻む、税理士に対するリスク
税理士のリスクを軽減するクラウドサービスの開発
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Part2事業承継を機に会社をもっと強くしよう
「譲りたいけど譲りたくない現経営者」と「自分に経営者が務まるか不安な後継者」
経営者の地位こそが、経営者を育てる
元気な内に経営者としての理念を引き継ぐ
全国の中小企業診断士と連携し、経営そのものを全面バックアップ
「特例事業承継税制研究会」の設立
継続的な支援体制の構築
「特例事業承継税制研究会」の今後の取り組み
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Part3税理士は何のために存在するのか
税理士として生きて
税理士にしかできない仕事とは?
結婚と独立、そして次世代へ
納税者の権利、税理士の使命
納税者のために戦う税理士でありたい
税理士は何のために存在するのか
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エピローグ自社を未来へ!
筆者略歴
MBS特例事業承継税制研究会会長。KASUYA税理士法人代表税理士。特定行政書士。昭和46年税理士試験に合格。昭和48年税理士登録。昭和53年に独立して粕谷税務会計事務所を開業。平成11年東京税理士会常務理事に就任。平成20年KASUYA税理士法人を設立。平成14年4月より横浜商科大学非常勤講師。著書に「相続と税の実務に関する32ポイント」(共著、令和元年、日本加除出版)、「租税原理から税制改革を検証」(共著、平成16年、法律文化社)など。