生活介護型信託では、委託者・受益者(親)の生活介護に関し、
その受託者はその親族が一般的に担います。親に対する生活介護は無償労働と
考えられています。
しかし、信託契約によって親への生活介護に関する受託者報酬を生活介護実績に
基づき、その報酬を支給することも可能です。
つまり、親への介護を無償労働から有償化することができます。
月5万円の生活介護手当を受託者(親族)が受領する場合の税金の問題を説明
します。
家事労働の手当は、その職務の内容によるが、一般的に雑所得として取り扱われます。
家事労働の所得は、収入から必要経費を控除して計算するが、その必要経費について
「家事労働者等の事業所得等の所得計算の特例」の規定に基づき65万円の
必要経費算入が認められます。
家事労働収入60万円から必要経費65万円を控除するので、マイナスとなるため、
その雑所得はないものとされます。その親族が控除対象配偶者等の所得控除の対象者に
該当する場合であっても、影響はありません。
さらに、その生活介護報酬が103万円を超えなければ、配偶者控除の
対象のままです。